遺言
~遺言はあなたからご家族への最後のメッセージです~
私の父は19年前に脳梗塞で倒れ、入院後10日目で一言も残すことなく他界しました。67歳でした。 正直申しまして、男同士ですのであまり仲が良かったとは言えません。
とはいえ、あまりの呆気なさに呆然とし今まで感じたことのない寂しさに陥りました。
また父も突然のことに驚き、混乱し、それと同時に何か言いたいことがあったに違いありません。
~一言メッセージを残しませんか?~
法律的な遺言書には「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」、「死亡の危急に迫った者の遺言」、「伝染病隔離者の遺言」、「船舶遭難者の遺言」、「在船者の遺言」の計7種類が民法に規定されています。
しかし、まずは気にせずに、とにかく大切なご家族へメッセージを書きましょう。 手書きで、ボールペン等の消せない筆記用具を使って、便箋でもコピー用紙でもとにかく今、手元にあるものを使って書いていきましょう。 「誰々、ありがとう」、「誰々に感謝します」等々短い箇条書きでも構いません。 と同時に誰々に何々をとか、誰々に幾ら幾らと書いておきます。 そして最後に署名と捺印で取りあえずは遺言書の完成です。
~取りあえず?で大丈夫?~
そうなんです。一つだけ注意することがあります。
遺言は法律行為なので条文に反すると無効になってしまいます。
特に難しいことが書いてあるわけではないのですが 法律的に有効な遺言書を作成するにはしっかりときっちりと完璧に書く必要があります。
~なんて融通が利かないんだ~
これは別に法律が意地悪をしているというわけではありません。
なぜなら「遺言」は遺言者の「最終意思の確認」だからです。 亡くなったあとではもう遺言書の内容を確かめることは出来ません。 だからこそ厳格な様式が要求されるのです。
・本当に本人が書いたのか?
・本当に本人の意思で書いたのか?
・そもそも本人が書ける状態だったのか?(病気、認知症等) また財産の分配の内容で相続人同士が揉めてしまっては元も子もありません。
・長男に全財産を相続させる。(昨今、遺留分を侵害した遺言は必ず紛争になります) ・長女は生前、家を一軒貰っているのに相続分は同じ(生前の贈与も相続財産に入ります)
・二男が事業を継いでいるので関連のものは二男に相続させたい。(遺言を残さないと上手くいきません)
~やはり面倒くさいので書くのは止めよう~
お任せください。
行政書士はそんなあなたのお手伝いをします。
本来、法律的な遺言書は財産の分配を書面に残すだけのものです。 しかし、そんな公文書のような冷たい書面を ご家族や大切な方々への最後のメッセージとするとともに 揉め事の無い円滑な相続をするためのお手紙にすることが出来ます。 相続後も今まで通り兄弟姉妹、親戚同士が仲の良いままの そんな相続の橋渡しをする。
それが私たちの願いです。